「KSCのお時間ですよ~」の民謡番組
うだっこのお時間ですよ~ 12回目
尺八奏者の黒澤文男さんとチナツがお送りします。

180704うだっこ


今回は「夏と山菜」をテーマにした民謡をご紹介します。

1.岩手そんでこ節
「そんでこ」というのは山菜の「しおで」のことです。
初夏の爽やかな山や森に「しおで」を採りに行った男女が
行方不明にならないように互いを呼び合う様子を唄っています。
素敵な情景を歌い上げたロマンチックな民謡です。

2.鹿角そんでこ節
旧鹿角郡曙村が発祥地と言われています。
この唄は「しおで」の他に山菜の「うど」も登場します。
「うどの白根こ、みな黄金。」と鉱山資源が豊富だった
鹿角の山の特長も歌詞に入っています。

3.ひでこ節
仙北地域発祥の民謡で、全国的な知名度があります。
「ひでこ」も山菜の「しおで」のことです。
初夏の早朝に男女が「しおで」や若草を刈りに山に入り、
一通り刈ったら馬に草等を背負わせて山から下りてくるという唄です。

山菜「しおで」が登場する民謡は青森県を除いた東北一帯にあります。
山形県「しょんでこ節」、宮城県「しょんねこい節」、福島「しょんでこ節」
「しおで」に関する民謡の旅は岩手県に始まり、秋田県の鹿角と仙北を
通って、福島県までつながりました。一つの唄が内陸の山越え谷越え、
歌い継がれ、土地に合わせた変化をしていった結果が現在の
唄の在り方となっています。由来を調べると面白いですね。


4.とらじょさま
盆踊り唄の一種として有名です。
「とらじょ」とは男性の人名「とらぞう」がなまった言葉だそうです。
また、特徴てきな歌詞「ナニャトラヤ」こちらは由来不明の言葉です。
一説には「為せば成る」が変化したとか、旧戸来村のキリスト伝説に
関連したヘブライ語だとか、様々な説があります。

5.鹿角甚句
この唄は鹿角の盆踊り唄です。
唄い出しがとても難しく、タイミングを間違えると
踊り手さんが総崩れとなるので、歌う際は集中力を要します。
最近は唄い手さんが少なくなり、新たな唄い手が求められています。
興味のある方は、ぜひ市内の民謡団体にお問合せ下さい。

今回の「夏と山菜の民謡」特集はいかがでしたか?
次は2018年9月にお会いしましょう!